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           紹介にあたって

 私は、積算業務に長く従事してきました。 もうずいぶん前になりますが、 積算技術者として未熟な私に 『パソコンで図面を読み取れば早いじゃないか、 そのうちそんな時代がくるよ』 と言われたことがあります。
しかし、いまだそれが実現できているようには思えません。  積算ソフトの中には、図面を取込んで数量算出するものもありますが、 それでもかなりの労力が必要です。 
ましてやデザイン豊かな建物の 細かな数量算出には少し無理なところもあります。
 積算作業の大変さは、 さまざまな確認事項を、短時間で大量にこなしていかなければならないところです。  ですから、積算の効率化は、この確認作業がいかに手順良くスムーズにできるかにかかってきます。
 最近では、人口知能が多くの分野でその応用を期待されていますが、 積算においても 「図面を理解し、積算数量に変換させる能力」 に適用できるかもしれません。  AIが判断し、あらゆる煩雑な作業の自動化ができた時、 それが 『・・・そんな時代』 なんだろうとは思います。
 現在のところ、積算はまだまだ経験や知識にたよらなければなりません。  しかし OA機器の活用により、大きく作業フローの改善と省力化 をはかることは可能です。
 建築積算は 「躯体積算」「仕上積算」 に分けられます。  そしてコストプランニングのための 「概算・試算」 も一つの分野です。  また、物件管理と見積データから得られる様々な情報の整理等「見積管理」する業務は、 企業力を左右するといっても過言ではありません。
 この4分野について以下に紹介します。








                     


公共建築工事標準仕様書(建築工事編) 各部配筋参考図(公共建築工事標準仕様書) 公共建築数量積算基準
日建連鉄筋コンクリート配筋標準図2021


  日本には1000年を超えて立ち続ける五重塔が 3塔ある。 地震の多い日本に、台風や火災による消失はあっても、地震倒壊の記録はない。
 構造金物を全く使用しない五重塔がなぜ地震に強いのか、  それを裏付ける二つの特殊な構造がある。 「積み木」「閂」(かんぬき)
 五重塔は、中心に「心柱」という柱だけの独立した構造体がある。 そして一層ごとに短い柱と梁によって組み立てられた積み木状の
 構造物が心柱を取り囲み、守る。 この二つは、強固な構造的つながりがあるわけでなく、それぞれ独立する。
  ところが、いったん地震が発生したとき、この二つの構造が協力し地震に抵抗する。 積み木構造の特徴は、太く短い柱が横方向の力を
 縦方向の力に転換させ、上階を持ち上げる力は地震に対し制震の役割を担う。 しかし、限界を超えると横倒れしてしまう。 これを防ぐのが
 心柱で、横変位を制御するとともにエネルギーを吸収する。 免震制震という現代建築にも取り入れられる技術が、すでに備わっていた。